マリモで学ぶ生物学(1)『マリモって植物?』


水底で生きている緑色の丸いマリモ。

動物のように自分で動き回ることはなく、光を浴びながら少しずつ成長します。

光と水で成長する姿を見ると、マリモは植物の仲間に思えます。では、マリモは本当に植物なのでしょうか?

マリモは植物の中の緑藻の仲間

結論から言うと、マリモは植物です。

植物にも色々な分類がありますが、マリモは『緑色植物』という緑色に見える植物のグループの中の『緑藻』(りょくそう)という分類に含まれます。

『緑藻』とは、その名前通り、緑の藻類のことです。マリモの他にはボルボックスやミカヅキモなどがこの緑藻に含まれます。

『緑藻』を厳密に言うと、緑色植物の中の『陸上植物』ではないもののことを指します。

つまり、マリモは植物ですが、植物と聞いて普通にイメージする木や草とは区別されます。マリモと陸上植物は、遠い親戚のような関係だと考えることができます。

緑色なのは光合成をするから

マリモが緑色に見えるのは、身体(細胞)の中に葉緑体という光合成を行う部分があり、葉緑体がクロロフィルという緑色の色素を持っているためです。

マリモは葉緑体を使って、光と水と二酸化炭素から成長に必要な物質を作ります。この働きを「光合成」といいます。植物や藻類では、光合成は主に葉緑体の中で行われます。

光合成をすると酸素も発生します。マリモの表面に小さな気泡がついていることがありますが、その中には光合成によって作られた酸素が含まれています。

一つの大きな植物ではない

丸いマリモを見ると、一つの生き物がボールの形に成長したように見えます。しかし、マリモの球体は、一個の巨大な細胞や一株の植物でできているわけではありません。

マリモをよく観察すると、細い緑色の糸のようなものがたくさん集まっています。この一本一本は、複数の細胞がつながった『糸状体』です。多くの糸状体が絡み合い、まとまることで、緑色の球体が作られています。

そのため、私たちがマリモと呼んでいる球体は、厳密には多数の糸状体が集まってできた集合体です。

マリモには根・茎・葉がない

木や草には、一般的に根、茎、葉があります。

根は水や養分を吸収し、茎は体を支え、葉は主に光合成を行います。一方、マリモには、はっきりと区別できる根、茎、葉がありません。

マリモは細胞そのものが水中の物質を取り込み、光が当たる部分で光合成をします。陸上植物のように根から水を吸い上げたり、葉に光を集めたりする必要がないのです。

つまり、マリモは光合成をするという点では植物に似ていますが、体の作りは木や草とは大きく異なっています。

まとめ

マリモは植物ですが、木や草のような陸上植物ではなく、緑藻の仲間です。

陸上植物のように根や茎、葉はありませんが、細胞の中に葉緑体を持ち、光合成によって成長する点で植物の一種と言えます。


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