マリモに寄生虫?ミズミミズやアカムシに害はある?

マリモを飼っている容器の中にウネウネと動く小さくて細長い虫のような生物を見つけることがあります。色は白だったり茶色だったりします。

マリモにとって有害な寄生虫なのかと思いギョッとするかもしれませんが、その正体は何でしょうか?

ウネウネの正体はミズミミズ?

長さ数ミリのその生き物の正体は、水生のミミズであるミズミミズであると考えられます。

天然マリモを購入すると付いてくることがあるようです。

実際に水槽に現れた白いものを顕微鏡で観察してみました。肉眼で見た姿は以下のような白くて短いヒモです。

マリモの水槽に現れたミミズのような紐状の生き物

これを拡大してみると……。

ミズミミズの体を顕微鏡で見た拡大写真
ミズミミズの先端部分の拡大写真

細長い体には節があり、それぞれに毛のようなものが生えています。体内の管(消化管)が波打っている様子が見られます。特徴からしてミズミミズであることは間違いなさそうです。

ミズミミズ(ミズミミズ科、Family naididae)はちょっと汚い川や湖にはよくいるミミズで、キンギョを飼っている水槽で繁殖することもあります。普通のミミズよりはるかに小さく体長は長くて4~5mm、体は透明か白くて体の節ごとに毛が生えていて、目やツノまで生えているのもいました。水中に放すとムカデみたいに毛を動かして泳ぎます。口をあけて笑っているように見えるのもいました。さらに体の途中にツノが生えているのもいて、翌日には分裂して2匹に分かれていました。
じゅんじゅんの部屋 笑うミミズ

ミズミミズは陸上のミミズと同じように、有機物を食べて分解する働きをしてくれます。魚を飼っている水槽にもよく現れるようです。

水質が悪化すると急激に増殖するようですが、藻を食べることはしないため大量発生しない限りは特にマリモにとって直接的な害は無いと言えます。

数匹見る程度であれば気にする必要はないでしょう。もし大量発生してしまったら、水槽を洗って水を丸ごと変えてしまいましょう。

見た目や動きが苦手という方は、マリモを塩水で洗浄し、別の容器にマリモを移してしまえばミズミミズの姿を見ることはなくなると思います。

ミミズのような生き物は他にもいる?

次の写真のような茶〜赤色のものはイトミミズアカムシ(赤虫:ユスリカの幼虫)、体節のないものはヒルの仲間である可能性があります。

マリモの水槽にいた赤いミミズのような虫(アカムシ)
アカムシ(赤虫)の写真

この写真はアカムシです。ミズミミズより太くて赤い色がはっきりしています。動きもミズミミズより荒々しいです。

赤虫は脱皮を繰り返して成長すると蛹になります。

アカムシ(ユスリカの幼虫)が蛹になった姿の写真
蛹になったアカムシ

アカムシは最終的に羽の生えた虫に成長します。

アカムシの成虫であるユスリカの写真
アカムシの成虫であるユスリカ

蚊に似ていますが、ヒトに対しても直接的な害はありません。増えてくると水質や環境の悪化に繋がるため早めに水換えをすると良いでしょう。

アカムシの場合、有機物を消化・吸収するため水質改善に寄与するという報告もあります。

マリモに付く微生物はマリモの成長を邪魔する?

水槽に現れるのは基本的にはヒトやマリモに害のないものと考えられますが、生き物である以上、水中の物質を栄養として消費していることは間違いありません。

マリモを養殖する場合、付着する微生物はマリモ成長の障害になりえるという報告があります。

付着藻類の繁殖はマリモの生長に多大な影響を与えるものと考えられ、大量培養を検討する上で最も重要な課題と考えられる。
マリモ源藻には付着藻類をはじめとしてゾウリムシ、ツリガネムシ、アメーバーなどの原生動物、ユスリカ類などの昆虫類、線虫類、ミズダニ類各種バクテリアなどの様々な微生物が混じっている。
これらを含まないマリモの原藻が得られた場合付着藻類などの繁殖によるマリモの生長率の低下や品質の低下などの要因がなくなり理想的な条件での培養が可能となる。
マリモ大量増殖に関する研究 倉本貢司(㈱マルシャン/代表取締役) 津野雅俊(北海道電力㈱生物環境グループ/主査)

参考

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)